チキン南蛮
蓮根とごぼうの金平
玉ねぎとトマトのマリネ
白ご飯
赤だし
きゅうりのぬか漬け
| 食材 | 成分・栄養素の手がかり |
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| 鶏もも肉 | たんぱく質、脂質 体を作るたんぱく質を含む食材です。もも肉は脂質もほどよく含みます。 |
| 玉子(タルタル) | たんぱく質、ビタミン類 良質なたんぱく質を含む食材として知られています。 |
| れんこん・ごぼう | 食物繊維、炭水化物 食物繊維を含む根菜です。 |
| プチトマト | ビタミンC、リコピン 色素成分リコピンを含み、栄養学でも注目される食材です。 |
| 酢(たれ・マリネ) | 酢酸 料理の酸味を作る主成分です。 |
※数値ではなく、含まれる成分の一般的な説明としてまとめています。
チキン南蛮の「揚げてから甘酢へ」に隠れた、水分と衣の攻防
チキン南蛮の面白さは、なんといっても「揚げた衣を、あえて甘酢だれに浸す」という工程にあります。せっかくカラッと揚げたのに、なぜわざわざ湿らせるのか。ここには衣と水分をめぐる、ちょっとした綱引きが隠れています。
揚げる時、鶏もも肉のまわりでは水分が一気に水蒸気になって抜けていきます。この抜けた跡が細かな空洞になり、衣のサクッとした軽さを作ります。同時に、片栗粉のでんぷんは油の熱で糊化し、表面が固まって香ばしい層になります。ここで甘酢だれにくぐらせると、衣がだれの水分を吸い込みはじめます。カリカリのままではなく、少ししっとりと味を含んだ状態へ表情を変えるわけです。この「揚げたてのサクサク」と「だれを吸ったしっとり」の中間を狙うのが、チキン南蛮の腕の見せどころだったりします。
鶏もも肉は、むね肉と比べて脂質を多く含む部位として知られています。もも肉ならではのジューシーさは、この脂質と、加熱でほどける繊維の食感が背景にあります。揚げることで表面のたんぱく質が変性して縮み、内側の肉汁を受け止める役目も果たします。
そしてタルタルソース。刻んだ玉ねぎと玉子、マヨネーズにレモン汁という組み合わせですが、生の玉ねぎに含まれる香り成分は、切った時に酵素の働きで生まれます。あの独特のツンとした刺激ですね。水にさらすと和らぐのは、この成分が水に溶けやすいからです。マリネの玉ねぎがまろやかなのも、酢と時間がこの角を取ってくれているおかげです。
チキン南蛮のタルタルは今でこそ定番ですが、発祥とされる宮崎では、もともとタルタルなしで甘酢だれだけの「甘酢チキン」に近い形も食べられていたと言われています。タルタルは後から加わって全国区になった、いわば「あとから来て主役級になった名脇役」なんですね。
【用語メモ】
・でんぷんの糊化:でんぷんが水と熱で柔らかく粘りを持つ状態に変わること。
・たんぱく質変性:熱などでたんぱく質の形や性質が変わること。加熱で肉が縮むのもこれ。
・乳化:本来混ざりにくい油と水が、玉子などの成分を介して均一に混ざった状態。