海老フライ(タルタルソース)
ひじきの煮物
おくらの胡麻和え
白ご飯
赤だし
きゅうりのぬか漬け
| 食材 | 成分・栄養素の手がかり |
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| バナメイ海老 | たんぱく質、グリシンなどのアミノ酸 高たんぱくで低脂質な魚介として知られています |
| ひじき | 食物繊維、鉄、カルシウム ミネラルを含む海藻です |
| 大豆・油揚げ | 植物性たんぱく質 大豆由来のたんぱく源を含みます |
| おくら | 水溶性食物繊維、βカロテン ねばり成分を含む夏野菜です |
| 炒り胡麻 | 脂質、セサミンなどの成分 香り成分と脂質を含む食材です |
揚げ物と煮物、和え物を組み合わせ、たんぱく質・食物繊維・ミネラルを無理なく取り入れられる構成にしています。
海老の甘みとフライの香ばしさ、二つの化学が出会う揚げ物の話
海老フライを一口かじると、衣の香ばしさのあとに、ふわっと海老の甘みが追いかけてきます。この「甘み」と「香ばしさ」、実は別々の仕組みから来ているのが面白いところです。
まず海老の甘み。バナメイ海老のような甲殻類には、グリシンやアラニン、アルギニンといった遊離アミノ酸が多く含まれていて、これが甘みやうま味の輪郭を作っています。特にグリシンは、砂糖とは違うやわらかな甘さを感じさせる成分として知られています。海老の身を噛んだときの、あの上品な甘みの背景にはこうしたアミノ酸が控えているわけです。
一方、衣のこんがりした色と香ばしい香りは、加熱でパン粉の糖とアミノ酸が反応するメイラード反応が主役です。フライの温度帯(およそ170〜180℃)は、この反応がしっかり進む領域。同時に、パン粉に含まれるでんぷんの一部がキツネ色に色づく変化も重なって、あの香ばしさと軽い食感が生まれます。海老自身が持つアミノ酸が、加熱で衣側の反応にも一役買っていると考えると、揚げ物というのはなかなか賑やかな現場です。
海老の身は、水揚げ後に時間が経つと自身の酵素の働きで少しずつうま味成分が変化していきますが、甲殻類は魚に比べてこの変化のクセが出やすいとされます。だから鮮度の管理が味の印象を大きく左右する食材なんですね。プリッとした食感は、加熱でたんぱく質変性が進んで身が締まることで生まれるもので、揚げ時間のさじ加減がそのまま歯ごたえに表れます。
また、海老を加熱すると赤くなるのは、殻の中でたんぱく質と手をつないで隠れていたアスタキサンチンという色素が、加熱でたんぱく質から解放されて本来の赤色を見せるから。つまり生のグレーの海老は、赤を隠しておしゃれに待機していた、というわけです。フライにするとタルタルの下でその赤がちらりと覗くのも、こう考えると少し可愛く見えてきます。
タルタルソースのゆで卵やマヨネーズが加わると、油分と酸味が海老の甘みを包み込み、レモン汁の酸が全体の後味を軽く整えます。甘み・香ばしさ・酸味・コク、それぞれの成分が別々の役割で重なって、一皿の表情を作っているわけです。
【用語メモ】
・遊離アミノ酸:たんぱく質から離れて単独で存在するアミノ酸。甘みやうま味に関わる。
・メイラード反応:糖とアミノ酸が加熱で反応し、焼き色や香ばしい香りを生む反応。
・たんぱく質変性:熱などでたんぱく質の形や性質が変わること。加熱で身が締まる要因。
・アスタキサンチン:甲殻類などに含まれる赤い色素成分。