かぼちゃコロッケ
きゅうりとタコの酢の物
茄子の煮びたし
白ご飯
赤だし
高菜漬け
かぼちゃ:β-カロテンやビタミンC、食物繊維を含む野菜として知られています。鮮やかな色のもとになる成分が特徴です。
タコ:たんぱく質を含み、うま味成分のひとつであるタウリンを含む食材として知られています。
きゅうり・わかめ:水分が多く、わかめはミネラルや食物繊維を含みます。
茄子:水分が多く、皮の色素にポリフェノールの一種を含みます。
※成分の一般的な傾向をまとめたものです。
かぼちゃの「ホクホク」と「甘み」は、どこから来るのか
かぼちゃをひと口食べたときの、あのホクッとした食感と広がる甘み。実はこの二つ、少し違う仕組みから生まれています。まず甘みのほう。収穫したばかりのかぼちゃって、意外と甘くないことがあるんです。これは、かぼちゃが貯蔵している「でんぷん」が、時間の経過とともに少しずつ糖へと変わっていくから。追熟といって、収穫後しばらく置くことで甘みがぐっと増すタイプの野菜なんですね。お店で「置いておくと甘くなる」と言われる背景には、この糖の変化があります。
そして加熱すると、今度はでんぷんが水分を抱え込んでふくらむ「糊化(こか)」が起きます。これがホクホク感の正体のひとつ。さらに揚げることで表面の水分が飛び、衣では糖とアミノ酸が反応して香ばしい焼き色と香りが生まれます。いわゆるメイラード反応ですね。中はしっとり甘く、外は香ばしく、という対比は、この二つの違う変化が同じ一皿の中で起きているからなんです。
色の面から見ても、かぼちゃは面白い存在です。あの濃いオレンジはβ-カロテンという色素によるもので、油と一緒にとると体に取り込まれやすくなる性質が知られています。コロッケという揚げ物と相性が良いのは、味だけでなく、この点でも理にかなっているとも言えそうです。栄養学の分野でも注目される成分ですが、ここでは「色の濃さ=成分の手がかり」くらいの気持ちで眺めると楽しいかもしれません。
そういえば私たちが普段「かぼちゃ」と呼んでいる西洋かぼちゃは、実は南米アンデス地方が原産とされ、名前の「かぼちゃ」はカンボジア(Camboja)が由来という説があります。ポルトガル人が持ち込んだ際に、経由地だったカンボジアの名が、そのまま野菜の名前として定着したと言われているんです。アンデス生まれなのにカンボジア名、というなかなかの経歴の持ち主なわけですね。
ちなみに、はちみつをほんの少し加えているのも、ただ甘くするためだけではありません。はちみつに含まれる糖は、加熱時の色づきや香りづくりに静かに一役買っています。とはいえ入れすぎると、かぼちゃ本来の上品な甘みが押し出されてしまうので、あくまで輪郭を添える程度に。コロッケにとって、はちみつは主役を立てる名脇役といったところでしょうか。
【用語メモ】
・でんぷんの糊化:でんぷんが水と熱によってふくらみ、やわらかくなる変化。ホクホク感のもと。
・メイラード反応:糖とアミノ酸が加熱によって反応し、焼き色や香ばしい香りを生む反応。
・β-カロテン:かぼちゃの濃いオレンジ色のもとになる色素成分。油となじみやすい。
・追熟:収穫後に置くことで、でんぷんが糖に変わるなどして風味が変化すること。